退職後にハローワークへ行く目的とは
退職後にハローワーク(公共職業安定所)へ行く主な目的は、失業保険(雇用保険の基本手当)の受給手続きと求職活動の登録だ。失業保険を受け取るためには、ハローワークでの手続きが欠かせない。
退職してから最初にハローワークへ行く日(初回来所)では、求職の申し込みと受給資格の決定手続きを行う。ここで必要な書類や持ち物が一つでも足りないと手続きが進まず、再度来所する必要が出てくるため、事前にしっかり準備しておこう。

ハローワーク初回の持ち物リスト【完全版】
初回来所時に必要な持ち物をすべてまとめた。1つでも欠けると受給資格の決定手続きが進まない場合があるため、出発前にチェックしよう。
初回持ち物チェックリスト
- 雇用保険被保険者離職票-1
- 雇用保険被保険者離職票-2
- マイナンバーカード(または通知カード+本人確認書類)
- 証明写真2枚(縦3.0cm×横2.5cm、最近3ヶ月以内に撮影したもの)※マイナンバーカード提示の場合は不要
- 本人名義の通帳またはキャッシュカード
- 印鑑(認印でOK)
- 筆記用具
1. 雇用保険被保険者離職票(1と2の2枚セット)
離職票は退職後に前の会社から届く書類で、離職票-1と離職票-2の2枚がセットで必要だ。退職後10日〜2週間程度で届くのが一般的だが、届かない場合は前の会社に催促しよう。
離職票-2には退職理由が記載されている。自己都合退職か会社都合退職かによって失業保険の給付日数や待機期間が変わるため、記載内容に誤りがないか確認しておくことが大切だ。もし退職理由に異議がある場合は、ハローワークの窓口で申し立てることができる。
離職票は再発行に時間がかかる大事な書類だ。届いたら、本人確認書類のコピーなどほかの持ち物と一緒に1冊のファイルにまとめておくと、当日の忘れ物を防ぎやすい。
2. マイナンバーカード
マイナンバーカード(個人番号カード)があれば、本人確認書類と写真の提出を兼ねることができるため、証明写真が不要になる。手続きが簡略化されるので、マイナンバーカードを持っている人はぜひ活用しよう。
マイナンバーカードがない場合は、以下の組み合わせで代用できる。
- 通知カード(またはマイナンバー記載の住民票)+ 顔写真付きの本人確認書類(運転免許証・パスポートなど)
- 通知カード + 顔写真なしの本人確認書類2点(健康保険証+年金手帳など)

3. 証明写真2枚
マイナンバーカードを提示しない場合は、証明写真2枚が必要だ。サイズは縦3.0cm×横2.5cmで、最近3ヶ月以内に撮影したものを用意する。帽子やサングラスは不可だ。
証明写真は証明写真機のほか、コンビニプリントやスマホアプリでも作成できる。費用を抑えたい場合はコンビニプリント(約200円程度)がおすすめだ。
4. 本人名義の通帳またはキャッシュカード
失業保険の振込先として、本人名義の金融機関口座の情報が必要だ。通帳またはキャッシュカードを持参しよう。なお、一部のネット銀行は振込先として指定できない場合があるため、大手銀行やゆうちょ銀行の口座があると安心だ。
5. 印鑑
書類に押印が必要な場合があるため、認印(シャチハタ以外)を持参する。最近は押印不要のハローワークも増えているが、念のため持っていこう。
手元にシャチハタしかない場合は、この機会に朱肉を使うタイプの認印を1本用意しておくと、ほかの役所の手続きでも使えて便利だ。
6. 筆記用具・メモ帳
初回来所時には窓口での説明や今後のスケジュール(認定日など)の案内がある。メモを取るための筆記用具を持っていくと便利だ。
ハローワーク初回来所の流れ
初回来所日は以下の流れで手続きが進む。
ステップ1:求職の申し込み
ハローワークの窓口で「求職申込書」に記入する。職歴や希望する仕事の条件などを記載する。
ステップ2:受給資格の決定
離職票を提出し、受給資格の確認が行われる。退職理由や雇用保険の加入期間などをもとに、失業保険の受給資格があるかどうかが判定される。
ステップ3:雇用保険説明会の日程案内
受給資格が決定すると、後日開催される「雇用保険受給者初回説明会」の日程が案内される。この説明会は出席が義務付けられており、欠席すると失業保険の支給が遅れることがある。
ステップ4:「雇用保険受給資格者のしおり」を受け取る
今後の認定日のスケジュールや求職活動の要件などが記載されたしおりを受け取る。このしおりは今後の手続きで必要になるため、大切に保管しよう。
待機期間について
初回来所日から7日間は「待機期間」となり、この間は失業保険は支給されない。さらに、自己都合退職の場合は待機期間の後に原則1ヶ月の給付制限がある(記事執筆時点。法改正により変更の可能性あり)。
離職票が届かない場合の対処法
離職票が届かないとハローワークでの手続きを始められない。通常は退職後10日〜2週間程度で届くが、届かない場合は以下の対処を行おう。
前の会社に催促する
まずは前の会社の人事・総務部門に連絡して、離職票の発行状況を確認する。退職代行を利用した場合など、会社と直接やりとりしにくい場合は、ハローワークに相談すれば会社に発行を促してもらえるケースもある。
ハローワークに仮手続きを相談する
離職票がなくても、ハローワークに「仮の手続き」を相談することは可能だ。離職票の到着が遅れている旨を伝えれば、一部の手続きを先行して進められる場合がある。

初回来所で知っておくと便利なこと
服装は自由
ハローワークへ行くときの服装に決まりはない。スーツでもカジュアルな私服でも問題ない。ただし、証明写真を撮影していく場合は清潔感のある服装がよい。
混雑する時間帯を避ける
ハローワークは月曜日や月初、午前中が混雑しやすい。比較的空いている午後や週の後半(木・金曜日)を狙うと、待ち時間が短くなることが多い。
管轄のハローワークを確認する
失業保険の手続きは住所地を管轄するハローワークで行う必要がある。引っ越し直後で住民票を移していない場合は、転居前の住所地のハローワークが管轄になるため注意しよう。
所要時間の目安
初回来所にかかる時間は、混雑状況にもよるが1〜2時間程度が目安だ。時間に余裕を持って出かけよう。
ハローワーク初回後のスケジュールと今後の流れ
初回来所が済んだ後も、失業保険を受け取るためにはいくつかのステップがある。今後の流れを把握しておこう。
雇用保険受給者初回説明会に参加する
初回来所から約1〜2週間後に、雇用保険受給者初回説明会が開催される。この説明会では、失業保険の受給の仕組み・認定日のルール・求職活動の要件について詳しく説明される。出席は義務であり、欠席すると失業保険の支給に影響が出る。
説明会当日には「雇用保険受給資格者証」と「失業認定申告書」が交付される。これらは今後の認定日に毎回持参する必要がある。
認定日にハローワークへ通う
失業保険は4週間ごとに設定される「認定日」にハローワークへ出頭し、失業の認定を受けることで支給される。認定日には「失業認定申告書」に求職活動の実績を記入して提出する。原則として認定日は変更できないため、スケジュールを調整しておこう。
認定日は4週間ごとにやってくるので、しおりで確認した日付を手帳にまとめて書き込んでおくと、面接などの予定と重ねて管理しやすい。
求職活動の実績を積む
認定日までに原則2回以上の求職活動実績が必要だ。求職活動として認められるのは、ハローワークでの職業相談・紹介、求人への応募、民間の転職エージェントの利用、資格試験の受験などがある。ハローワークの窓口で職業相談するだけでも1回の実績としてカウントされる。
失業保険の振込スケジュール
認定日に失業の認定が行われると、約1週間後に指定した口座に失業保険が振り込まれる。自己都合退職の場合は、待機期間7日間に加えて原則1ヶ月の給付制限があるため、実際に最初の振込があるのは退職後2ヶ月〜3ヶ月後になることが多い。

ハローワーク初回に関するよくある質問Q&A
Q. 退職後いつまでにハローワークに行けばいい?
法律上の期限はないが、失業保険の受給開始は初回来所日が起点になるため、離職票が届いたらなるべく早く行くのがおすすめだ。退職後1ヶ月以内を目安にしよう。
Q. 失業保険を受けるつもりはないが、ハローワークに行く必要はある?
失業保険を受給しない場合は手続きの義務はない。ただし、ハローワークでは求人紹介や職業訓練の案内など、無料のサービスを多く提供しているため、利用する価値はある。
Q. 退職理由に異議がある場合はどうする?
離職票-2に記載された退職理由が事実と異なる場合は、ハローワークの窓口で異議を申し立てることができる。会社と本人の主張が食い違う場合は、ハローワークが調査を行って判定する。パワハラや給与未払いなどが理由で自主退職した場合でも、「特定受給資格者」や「特定理由離職者」に認定されれば、給付制限なしで失業保険を受け取れる可能性がある。
Q. 代理人に手続きを頼むことはできる?
失業保険の受給手続きは原則として本人が行う必要がある。体調不良などやむを得ない事情がある場合はハローワークに相談しよう。
まとめ|ハローワーク初回は持ち物を揃えて早めに行こう
- 離職票(1と2の2枚セット)は忘れず持参する
- マイナンバーカードがあれば証明写真は不要になる
- 通帳やキャッシュカード、印鑑、筆記用具も準備する
- 住所地を管轄するハローワークへ行くこと
- 離職票が届いたらなるべく早く手続きを開始する
- 離職票が届かない場合はハローワークに相談すれば対応してもらえる
ハローワークでの初回手続きは、失業保険の受給を開始するための大切なステップだ。持ち物をしっかり準備して、スムーズに手続きを進めよう。
お住まいの地域のハローワークの所在地は厚生労働省のハローワーク一覧で確認できる。失業保険の制度の詳細はハローワーク公式の雇用保険ガイドが参考になる。


